カルヴァドスとは、フランス・ノルマンディー地方で生産されている、「りんご」を主原料とした蒸留酒の総称です。
アルコール度数が最低40度を超えており、コニャック、アルマニャックに並ぶフランスの3大ブランデーでの1つとされています。
原料として48種のりんごと数種の洋梨があります。
製造では単式蒸留器で2回の蒸留と最低2年の樽熟成を行うことが義務付けられており、隣接するブルターニュ地方でもりんごを主原料とする蒸留酒が製造されていますが、カルヴァドスを掲げることができるのはノルマンディー地方のリンゴの蒸留酒のみとされています。
また、ブルターニュ地方で造られたリンゴの蒸留酒はオー・ド・ヴィ・ド・シードルと呼ばれています。
カルヴァドスはコニャック、アルマニャックと同じAOC(原産地呼称)であり、その中でも生産地によって３つの原産地呼称があり、最も一般的とされる「カルヴァドス」、熟成期間が最低3年以上の「カルヴァドス・ドンフロンテ（calvados domfrontais)」、この地でいち早く認められた「カルヴァドス ペイ・ドージュ(Calvados Pays d’Auge)」があります。
カルヴァドスの味わいには「甘口（スイート）」、「苦味ビター」、「やや甘口（ビタースイート）」、「酸味（サワー）」と4つのクラスがあり、バランスの良いカルヴァドスを造るためのブレンドには熟練の技と知識が必要とされます。
なお、日本の酒税法上ではブランデーに分類されます。
[フランス語] calvados
